AI活用の第一歩は「既存レポートの分析」から
〜AIに“相談”して気づきを得る時代へ〜
先日「安全なAI利用」についてお話しましたが、
お客様との会話の中で多くの方が共通して抱えている悩みがあります。
それは——
「AIをどう活用すれば良いのか分からない」
ということです。
そんな方に私がいつもお勧めしているのが、
まず“既存レポート”をAIに分析してもらうことです。
■ 既存レポートをAIに分析してもらう
既存レポートとは、毎週・毎月の報告で作成している
ExcelやPowerPointの資料のことです。
これらをAIにアップロードして、
「このレポートを分析して」
「改善点を教えて」
などと指示するだけで、AIは瞬時に洞察を返してくれます。
もちろん、機密情報を含む場合はChatGPTなど外部AIの使用は避け、
安全な社内AI環境で行うことをお勧めします。
指示文(プロンプト)を具体的に書くほど、AIの回答も精度が上がります。
完璧ではないものの、参考として非常に有用な気づきを得られるケースが多く、
私自身も多くの現場で実感しています。
かつてはコンサルタントを雇って高額な費用を払わなければ得られなかった分析やアドバイスが、
今ではインドネシアの最低賃金より安いコストでAIに“相談”できる時代になりました。
■ 製造現場でのAI活用事例:「最適な工程設計」
ある製造業のお客様から、こんなご相談を受けました。
- 材料Aから製品Bを製造する
- 工程はC・D・E・Fの4種類
- 最短・最安の工程順をAIで設計したい
- 各工程の作業時間をAIで推定したい
正直、製造現場の専門的な知識をAIがどこまで理解できるか不安でした。
しかし、材料情報・製品図面・各工程の概要をAIに入力すると、
AIは最適な工程順を提案してくれたのです。
さらにAIは、次のような分析コメントまで付けてくれました。
「工程Cは作業時間が長くコストが高いので除外しました」
「工程Dは小ロット向きですが、量産では工程Eの方が効率的です」
一方で作業時間の推定には追加データが必要でしたが、
AIの求める情報を補えば、より高精度な結果が得られることが分かりました。
この経験から、
AIは製造現場の知識にも対応できる
正確な情報を渡せば的確な答えが返ってくる
という確信を得ました。
■ 営業データ分析事例:「売れるパターンをAIが発見」
別のお客様は、営業スタッフが毎日入力している「営業日報」をAIで分析されました。
営業日報には「訪問先」「提案内容」「受注・失注」などが記録されています。
このデータをAIにアップロードし、
- 「どんな提案パターンが成約率を上げていますか?」
- 「過去半年で成約率が向上した要因を分析してください」
と指示すると、AIが瞬時に傾向を抽出。
営業担当ごとの特徴や提案タイミング、成功パターンを可視化し、
結果的に翌月の受注率が約15%向上したそうです。
つまり、「どのデータを渡し」「どう質問するか」を工夫するだけで、
AIはまるで経験豊富なビジネスアナリストのように、
新しい“気づき”をもたらしてくれるのです。
■ 安全な環境でAIを使う「SafeAIChat」
弊社の提供する SafeAIChat では、
社内機密データを安全にAIで分析できる環境を整えています。
通常のAIチャットでは不安な情報でも、
閉じた環境で「安全なAI分析サービス」として安心して活用可能です。
- 自社データを安全にAI活用したい
- どんな分析ができるか相談したい
そんな方は、ぜひお気軽にご相談ください。
AIは、皆さんの“新しい相談相手”になってくれます。


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